精子と精液は体内の別々の場所で作られ、合流してから射精します。パイプカットは精子を送る精管をカットする手術で、術後は精子が混ざらない精液だけが射精するようになるので、確実に避妊することができます。パイプカット後に射精した精液は、術前の精液と比べて外見的にはほとんど変化が無く、また射精感も変わりません。パイプカット後の精子は射精によって体外に出すことが不可能になりますが、体内で自然吸収されるようになります。男性ホルモンには全く影響がないので、男性機能に変化はありません。 なおこの手術は優性保護法による避妊手術ですので、原則として既にお子様がいらっしゃる男性が対象で、配偶者の同意が必要です。
効 果
パイプカットによって妊娠に対する不安感がなくなり、安心してセックスを楽しむことができます。避妊目的でのコンドームの着用の必要が無くなります。 性病の予防効果はありませんから、性病予防目的であれば、コンドーム着用などの対策を行ってください。
手術方法
(精管は左右一対あるので)陰嚢を左右それぞれ1cmほど切開し、精管を引き出して糸でしばってから切断し、断面を電気メスで焼き潰します。 治療時間は30分程度です。術後は陰嚢をテーピングで固定します。 後日、検査で精液中に精子が混ざっていないことを確認します。
術後経過
直接患部に衝撃がなければ普段の生活やお仕事は当日より可能です。 テーピングは術後2日目にはずします。テープを取ったらシャワーを浴びることが出来ます。入浴は1週後からです。 アルコ−ルや激しい運動は1週間控えていただきます。 マスターベーションや性交渉は2週間後からとなります。術後はまだ精管内に古い精子が残存していることがあるので、まだコンドームなどで避妊をします。5回以上射精をしてから精液検査に来院していただきます。精液検査の結果がOKならば避妊の必要がなくなります。 自然に溶ける糸で縫合するので抜糸の必要はありませんが、心配な場合はいつでも無料で診察します。
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